ハンバーガーが足りない
DCにはLIONIZEというこれまたコテッとしたアメリカンロックバンドがいる。ルームメイトDylanがサウンドスタッフを受け持ち、歴史はそれなりに長く15年ほどの活動歴を持ち中規模のライブ、USツアー、EUツアーを頻繁に行っている。ハモンドオルガンを奏でるクリス、ギターボーカルのネイト、ベースのハンクはオリジナルメンバーであるがリリースは重ねるものの、ドラマーに恵まれていない。
Lionize - Darkest Timeline (Nuclear Soul) - YouTube
HR(BadBrains)とのコラボ曲なんかもある。
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んで何が起きたかと言うと、米国軟着陸最初期にこんな事があった。
今の今までこの話が再び出る事はなかったから、当然俺は忘れていたし、なんかこう、俺の気持ちを盛り上げてくれたのかな〜?なんて考えていた。
しかしアメリカ人、お世辞言わない、思ってない事言わない、思ったら言う。
彼らは今年夏過ぎにバンドにとって重要なツアーが決まり、演奏を洗い直す必要があった。
ドラマーに関してスタックしていた彼らはDylanに勧められて今になって俺の演奏をチェックしたらしい。インスタやYouTubeの動画などだ。
物事は動き出すと早い。ギターボーカルネイトから即連絡が入り、4曲完璧に頭に入れ、昨日初のジャムセッションを遂行。場所はクリスのプライベートスタジオ。ブースも数部屋ありレコーディング可。
(ハモンドオルガンとレズリースピーカー!)
素晴らしい環境をお持ちでただただ羨ましい。
肝心の演奏は素晴らしくハマって(そんな気がする)、久しぶりのシンプルムチムチ8ビートも楽しい。
俺の演奏の可否という重要な話もないままメンバーは「いやーツアー楽しみだねえ!すぐ新しい曲送るわ!」とか言い始めたので、そこで俺は正式にツアーサポート”ボランティア”になったのだなと理解する。
(なぜボランティアか?俺の所持するビザは「学生」だから。本業は学生であって仕事してはいけませんので、これは経験を積むためのボランティア。そう、素晴らしいボランティア。ボランティアが大好きです。)
Dylanのマネジメント?が機能しまくっている米国軟着陸。
まだ7ヶ月しかたってない。この物事の進みよう、ちょっと怖いくらいだ。たが彼は「最初からわかっていた」と言う。「まだまだこれから凄い事が起こる」と言う。もう!信じちゃうからね!
人生って本当にわからない。道を開いてくれるキーパーソンがアメリカにいたりするんだもんね。
まあ、英語が理解できるようになってきて色々「今更」気付いているだけなのかもしれないが、NINといい初音ミクといい、今回の事といい凄い奴だ。若干22歳、いや若干って言い方は日本だけのものかな。アメリカは年齢で能力を判断しないのも最高だ。聞かれる事もほぼ無い。
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さらにツアーの内容が凄くて実感がついてこない。
CLUTCH
Clutch - X-Ray Visions - YouTube
というこれまた70年代後半からタイムスリップでもしたの?ってくらいコッテコテのUSロックバンドがヘッドライナーのツアーに、The messtheticsとLionize、MikeDillanBandって顔ぶれ。
よーくフライヤーを見てみると........
小さくex-Fugazi
え・・・あのフガジ?え?
と、理解するのに時間がかかった。
Fugaziのリズムセクションによる新バンドのようでイアンマッケイはメンバーに入っておらず、全く別物だが非常に楽しみだ。てゆうか人生最大のメモリアルデイになる。80年代後半〜90年代の音楽育ちとして・・・。ゴクリ・・・。
更にロケーションも素晴らしい。
12.27 Rams head live! @Baltimore MD
12.28 Starland ballroom @Sayerville NJ
12.29 Aura @Portland ME
12.30 Upstate concert hall @Crifton Park NY
12.31 Temple live Masonic Auditorium @Cleveland OH
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日本を発つ直前、誰と呑んで話したのかは忘れたが誰かがこんな事を言っていた。
「DCでロックと言えばBADBRAINSとFUGAZIだよね〜。会えたりするんじゃない?」
「まさか〜、なかなか難しいよそれは〜」
会うどころか共演である。
語学学生スーパーボランティアドラマーウエダテツヤ、始めての東海岸ツアー短期決戦だ。
アメリカ怖い。やればやるだけ、返ってくる。
もっとハンバーガーを食べて、USのゴリゴリのドラマーの蒸気機関に負けないエンジンを手に入れなくては。
つづく